東京の通所介護,訪問介護,居宅介護等の介護事業開業、独立・開業サポート(介護保険事業者指定申請、法人設立、助成金申請)

HOME » 通所介護のはじめ方

通所介護のはじめ方

指定申請の為の要件・必要書類・所用期間等、通所介護をはじめる為の基礎知識を解説。

介護事業で日本政策金融公庫から融資を受ける方法

通所介護(デイサービス)に代表されるような介護事業開設に際しては、日本政策金融公庫に融資の申し込みをすることが一般的です。

日本政策金融公庫の融資には、申込み条件が異なる複数の種類がありますので、介護事業者が活用できる代表的な4つの融資を紹介します。

  1. 新規開業資金融資
  2. 女性、若者/シニア起業家支援資金融資
  3. 再挑戦支援資金融資
  4. ソーシャルビジネス支援資金

自社が融資の申し込み条件に該当しているか確認してみましょう。

新規開業資金

申し込み条件

次のいずれかに該当される方

    1. 現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方で、次のいずれかに該当する方

(1)現在お勤めの企業に継続して6年以上お勤めの方
(2)現在お勤めの企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの方

  1. 大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、その職種と密接に関連した業種の事業を始める方
  2. 技術やサービス等に工夫を加え多様なニーズに対応する事業を始める方
  3. 雇用の創出を伴う事業を始める方
  4. 産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援事業を受けて事業を始める方
  5. 地域創業促進支援事業による支援を受けて事業を始める方
  6. 公庫が参加する地域の創業支援ネットワークから支援を受けて事業を始める方
  7. 民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方
  8. 1~8のいずれかを満たして事業を始めた方で事業開始後おおむね7年以内の方

通所介護では機能訓練指導員や介護職員などの雇用が確実に発生しますので、通常はこの要件を満たせます。

女性、若者/シニア起業家支援資金

申し込み条件

女性または30歳未満か55歳以上の方であって、 新たに事業を始める方や事業開始後おおむね7年以内の方

再挑戦支援資金

申し込み条件

新たに開業する方または開業後概ね7年以内の方で、次の全てに該当する方

  1. 廃業歴等を有する個人または廃業歴等を有する経営者が営む法人であること
  2. 廃業時の負債が新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込み等であること
  3. 廃業の理由・事情がやむを得ないもの等であること

ソーシャルビジネス支援資金

申し込み条件

次の1または2に該当する方

  1. NPO法人
  2. NPO法人以外であって、次の(1)または(2)に該当する方
    (1)保育サービス事業、介護サービス事業等を営む方
    (2)社会的課題の解決を目的とする事業を営む方

介護事業の経営は地域における社会問題の解決という側面をもっていることも多いので、ソーシャルビジネス支援資金で日本政策金融公庫から資金調達するケースも多いです。

資金の使いみち(共通)

新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする資金

融資限度額(共通)

7,200万円(うち運転資金4,800万円)

日本政策金融公庫から融資を断られたらどうするか?

以上の申込み条件に合致していても、融資の審査に受かるかどうかは別問題です。

申込みは受け付けてもらえても、融資の審査に落ちることは当然あります。

日本政策金融公庫の融資による資金調達が難しい場合は、事業計画そのものを見直すと同時に、ファクタリング等の融資以外の資金調達方法も積極的に活用することも視野にいれましょう。

資金調達方法は1つではありません。複数の資金調達方法を知っておき、併用するという発想が重要です。

参考:介護報酬ファクタリングによる資金調達とは?

他にも、少人数私募債や審査の緩やなビジネスローンの活用も視野に入れましょう。

【参考】

資金調達の方法は公庫や銀行の融資だけではありません。実際に開業した後の経営を考えれば、公庫や銀行だけに依存せず、複数の資金調達方法を熟知していることが重要になります。

介護報酬ファクタリングによる資金調達

介護報酬は2カ月遅れて入金

介護報酬の制度上、介護報酬の請求の時期は、月末締めで翌月10日までと定められています。万が一、期限から遅れてしまうと、介護報酬は一切入りませんので、締め切りは厳守しなければなりません。

なお、国民健康保険団体(国保連)へ介護報酬の請求をした後、請求した介護報酬が支払われるのはサービス提供月の翌々月で、タイムラグが生じ、開業後に最初の介護報酬が入ってくるまでに2カ月かかることになります。

デイサービス開業後は、一般にこの期間が一番苦しい時期となります。

このことをよく理解したうえで、開業前からこの2カ月を乗り切るための資金繰りを考慮しなければなりません。
そこで役に立つのが介護報酬のファクタリングによる資金調達です。

介護報酬の売却(ファクタリング)とは?

資金調達と言えば、金融機関からの融資(借入)をイメージすることが多いと思います。

しかし、日本政策金融公庫や銀行から借入れができればいいのですが、融資の審査に通らなかったり、融資までに時間を要したりすることがあります。

公庫や銀行からの資金調達は、融資が受けられる場合であっても、審査に2カ月前後はかかります。

今すぐに資金が必要は場合、融資は不向きな資金調達なのです。

そこで活用すべきなのが「ファクタリング」という資金調達です。

ファクタリングとは、介護報酬債権をファクタリング専門の会社に買い取ってもらい、現金化する資金調達方法のことです。

参考) 【資金調達プロ】ファクタリングの10秒カンタン無料診断はコチラ

資金繰りが厳しいことが事前に想定される場合は「ファクタリング」というサービスを利用することも予め計画に組み込んでおきましょう。

これは、デイサービスや医療機関が有している売掛金(この場合、2カ月後に入ることになる介護報酬)を早期に資金化し、先に支払ってもらえるというサービスです。

ファクタリングは、介護・障害福祉・医療分野の業種では一般的な資金調達になっています。

  • 介護保険法に基づく介護給付費
  • 障害者総合支援法に基づく総合支援給付費(自立支援給付費)
  • 児童福祉法に基づく障害児通所給付費
  • 病院・診療所の診療報酬
  • 薬局の調剤報酬

これらの債権は発生から現金の入金までタイムラグがあります。

これらは全てファクタリングによって早期の現金化が可能です。

国民健康保険団体連合会(国保連)や社会保険診療報酬支払基金(支払基金)へ介護報酬債権、医療報酬債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことができるのです。

介護・障害福祉・医療以外の業種でも、建設業・製造業のように、売掛債権が現金化されるまでの期間が長い業種では、ファクタリングは一般的な資金調達方法になっています。

ファクタリングという資金調達方法を知っていれば、介護・障害福祉施設の資金繰りは、かなり楽になります。

短期間で資金調達できる有効な手段ですので、積極的に活用を検討すべきです。

介護報酬ファクタリングのメリットは?

  • 融資(借り入れ)とは異なり、ファクタリングは連帯保証人や担保などは一切不要
  • 日本政策金融公庫や銀行からの融資に落ちた会社もファクタリングなら資金調達可能
  • 決算が赤字、売上が低迷中でもファクタリングなら資金調達可能(cf.公庫や銀行は、業績が悪いと融資を断ります)
  • 税金が滞納中でもファクタリングなら資金調達可能(cf.税金が滞納中だと、公庫や銀行の融資は無理)
  • 最短即日~2週間程度で資金調達可能(cf.公庫や銀行は、融資が受けられる場合でも2~3カ月前後の期間が必要)
  • 現金化が約2カ月早くなることで、資金繰りが改善
  • 融資(借入)ではないので、負債が増えない。財務状態が改善する。

介護報酬ファクタリングのデメリットは?

ファクタリングは、融資(借入)ではなく、売掛債権(介護報酬)の売却による資金調達です。

したがって、未回収の介護報酬債権額の範囲でしか資金調達はできません。

例えば、未入金の介護報酬が1000万円であれば、それが資金調達額の上限になります。

ファクタリング会社によって報酬債権の買い取り利率は異なりますが、債権額の8割前後が買い取り価格になる会社が多いです。

また、ファクタリング会社に介護報酬債権を買い取ってもらう際に、一定の手数料がかかります。

公庫や銀行から融資を受けたい場合にも、まずファクタリングで資金調達

仮に、ファクタリングを活用して、自社の売掛債権(介護報酬債権)を現金化し、資金調達したとします。

それによって財務状況が改善しますので、銀行や公庫からの融資が受けられる可能性も出てきます。

つまり、

  1. ファクタリング(介護報酬債権の売却による現金化)
  2. 銀行や公庫の融資(借入)

この2段構えで資金調達するという手法を知っておいてください。

「ファクタリング」と「銀行等からの融資」は、二者択一ではありません。

どちらも介護・障害福祉施設の資金繰りに改善には必要な資金調達方法です。

2つの資金調達を併用して、状況に応じて使い分けるという発想が介護事業の経営安定には必要です。

介護報酬の買い取り(ファクタリング)を依頼するためには?

介護報酬の買い取りを依頼するに際しては、ファクタリングを担当する会社によって、諸条件が異なります。

例えば、介護報酬債権の買い取り利率(介護報酬の80%位が上限になっていることが多いです)や、手数料、介護報酬の請求に際して専用のソフトを導入していることや、介護報酬の請求事務手続きに間違いが無いこと(返戻が無い)の確認等が必要になります。

そのため、いきなり介護報酬の買い取りの依頼するのではなく、

  • ファクタリングが可能な会社があるかどうか?
  • 自社の状況がファクタリング可能な条件を満たしているかどうか?
  • ファクタリングの条件を満たすためにはどのような準備が必要か?

などを確認するため、まずは無料診断を利用することが一般的です。

ある会社ではファクタリングできなくても、別な会社ではファクタリングが可能という場合もあります。複数の選択肢を検討するためには、早めの無料診断がお勧めです。

※資金調達プロの担当者より、ファクタリングのご説明の電話がございますので、貴社の資金調達のご希望についてまずはご相談ください。

地域密着型通所介護移行・創設に伴う注意点

2016/04/29

平成28年4月1日より、小規模通所介護は、地域密着型通所介護に移行しました。
また、小規模通所介護という区分は廃止されました。この点についてはご相談も多いので、整理します。

そもそも、これまで存在した「小規模」通所介護とは?

平成27年度までは、法令上、「小規模」通所介護とは、月間の利用者の人数が300名以下の施設のことを指していました。

つまり、通所介護の規模を区分する法令上の基準(「小規模」かどうかの基準)として、月間の利用者の人数(実績)が基準だったわけです。

なぜ、規模の区別が存在するのか?

何のために、法令上規模の区別をしているのかといえば、それは、施設の規模によって介護報酬の単価が違うからです。

小規模な施設ほど、経営効率が悪いので、それを補うため単価が高く設定されています。

介護報酬の単価の違いを分けるための基準が「規模」(月間の利用人数)だったわけです。

「小規模」通所介護という区分は廃止

平成28年4月から「小規模」通所介護という区分(の報酬)は廃止されました。

その代わり、これまでの小規模通所介護と同じ報酬の単価となる通所介護が「地域密着型通所介護」と名称が変わったのです。

地域密着型と通常規模との区別の基準

ただし、地域密着型通所介護となるか、通常規模の通所介護となるのかの区別の基準は、これまでと異なります。月間利用者が300名を超えるか否かは、関係ありません。

平成28年4月1日以降は、施設の定員が18名以下の施設が地域密着型通所介護となります。施設の定員が19名以上の施設は通常規模の通所介護となります。

これは、利用人数の実績ではなく、行政に届け出ている「定員」の人数による区分です。

通所介護の指定を受ける際に、定員(同時にサービスを提供できる最大人数)が何名の施設なのかを届出ます。その人数が18名以下であれば地域密着型通所介護となります。

地域密着型通所介護で何が変わるのか?

地域密着型通所介護と通常規模通所介護で大きく異なる点は、3つです。

<参入規制>

地域密着型通所介護は、自由に開設できません。自治体から条例等で様々な条件が付されます。その自治体の計画上、必要な数だけ施設の開設が認められます。
他方、通常規模の通所介護であれば、開設は自由です。つまり、法令の基準さえ満たせば、自治体の思惑等は無関係です。

<利用者の制限>

地域密着型通所介護は、原則として、その施設が所在する自治体の住民だけが、利用者となります。
通常規模通所介護の場合は、利用者の住所は関係ありません。どの地域の住人でも、施設を利用できます。

<運営推進会議の開催>

通常規模の通所介護との大きな違いとして、地域密着型通所介護は、運営推進会議を開催する必要があります。

指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、指定地域密着型通所介護事業所が所在する市町村の職員又は当該指定地域密着型通所介護事業所が所在する区域を管轄するる地域包括支援センターの職員、地域密着型通所介護について知見を有する者等により構成される協議会(=運営推進会議)を設置し、おおむね六月に一回以上、運営推進会議に対し活動状況を報告し、運営推進会議による評価を受けるとともに、運営推進会議から必要な要望、助言等を聴く機会を設けなければなりません。

指定地域密着型通所介護事業者は、前項の報告、評価、要望、助言等についての記録を作成するとともに、当該記録を公表しなければならないことになっています。

<参考>指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準

第二章の二 地域密着型通所介護
第一節 基本方針
(基本方針)
第十九条  指定地域密着型サービスに該当する地域密着型通所介護(以下「指定地域密着型通所介護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。
第二節 人員に関する基準
(従業者の員数)
第二十条  指定地域密着型通所介護の事業を行う者(以下「指定地域密着型通所介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定地域密着型通所介護事業所」という。)ごとに置くべき従業者(以下この節から第四節までにおいて「地域密着型通所介護従業者」という。)の員数は、次のとおりとする。
一  生活相談員 指定地域密着型通所介護の提供日ごとに、当該指定地域密着型通所介護を提供している時間帯に生活相談員(専ら当該指定地域密着型通所介護の提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を当該指定地域密着型通所介護を提供している時間帯の時間数で除して得た数が一以上確保されるために必要と認められる数
二  看護師又は准看護師(以下この章において「看護職員」という。) 指定地域密着型通所介護の単位ごとに、専ら当該指定地域密着型通所介護の提供に当たる看護職員が一以上確保されるために必要と認められる数
三  介護職員 指定地域密着型通所介護の単位ごとに、当該指定地域密着型通所介護を提供している時間帯に介護職員(専ら当該指定地域密着型通所介護の提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を当該指定地域密着型通所介護を提供している時間数(次項において「提供単位時間数」という。)で除して得た数が利用者(当該指定地域密着型通所介護事業者が法第百十五条の四十五第一項第一号ロに規定する第一号通所事業(地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成二十六年法律第八十三号)第五条による改正前の法第八条の二第七項に規定する介護予防通所介護に相当するものとして市町村が定めるものに限る。)に係る指定事業者の指定を併せて受け、かつ、指定地域密着型通所介護の事業と当該第一号通所事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合にあっては、当該事業所における指定地域密着型通所介護又は当該第一号通所事業の利用者。以下この節及び次節において同じ。)の数が十五人までの場合にあっては一以上、十五人を超える場合にあっては十五人を超える部分の数を五で除して得た数に一を加えた数以上確保されるために必要と認められる数
四  機能訓練指導員 一以上
2  当該指定地域密着型通所介護事業所の利用定員(当該指定地域密着型通所介護事業所において同時に指定地域密着型通所介護の提供を受けることができる利用者の数の上限をいう。以下この節から第四節までにおいて同じ。)が十人以下である場合にあっては、前項の規定にかかわらず、看護職員及び介護職員の員数を、指定地域密着型通所介護の単位ごとに、当該指定地域密着型通所介護を提供している時間帯に看護職員又は介護職員(いずれも専ら当該指定地域密着型通所介護の提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を提供単位時間数で除して得た数が一以上確保されるために必要と認められる数とすることができる。
3  指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護の単位ごとに、第一項第三号の介護職員(前項の適用を受ける場合にあっては、同項の看護職員又は介護職員。次項及び第七項において同じ。)を、常時一人以上当該指定地域密着型通所介護に従事させなければならない。
4  第一項及び第二項の規定にかかわらず、介護職員は、利用者の処遇に支障がない場合は、他の指定地域密着型通所介護の単位の介護職員として従事することができるものとする。
5  前各項の指定地域密着型通所介護の単位は、指定地域密着型通所介護であってその提供が同時に一又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいう。
6  第一項第四号の機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者とし、当該指定地域密着型通所介護事業所の他の職務に従事することができるものとする。
7  第一項の生活相談員又は介護職員のうち一人以上は、常勤でなければならない。
8  指定地域密着型通所介護事業者が第一項第三号に規定する第一号通所事業に係る指定事業者の指定を併せて受け、かつ、指定地域密着型通所介護の事業と当該第一号通所事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、市町村の定める当該第一号通所事業の人員に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(管理者)
第二十一条  指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定地域密着型通所介護事業所の管理上支障がない場合は、当該指定地域密着型通所介護事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。
第三節 設備に関する基準
(設備及び備品等)
第二十二条  指定地域密着型通所介護事業所は、食堂、機能訓練室、静養室、相談室及び事務室を有するほか、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備並びに指定地域密着型通所介護の提供に必要なその他の設備及び備品等を備えなければならない。
2  前項に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。
一  食堂及び機能訓練室
イ 食堂及び機能訓練室は、それぞれ必要な広さを有するものとし、その合計した面積は、三平方メートルに利用定員を乗じて得た面積以上とすること。
ロ イにかかわらず、食堂及び機能訓練室は、食事の提供の際にはその提供に支障がない広さを確保でき、かつ、機能訓練を行う際にはその実施に支障がない広さを確保できる場合にあっては、同一の場所とすることができる。
二  相談室 遮へい物の設置等により相談の内容が漏えいしないよう配慮されていること。
3  第一項に掲げる設備は、専ら当該指定地域密着型通所介護の事業の用に供するものでなければならない。ただし、利用者に対する指定地域密着型通所介護の提供に支障がない場合は、この限りでない。
4  前項ただし書の場合(指定地域密着型通所介護事業者が第一項に掲げる設備を利用し、夜間及び深夜に指定地域密着型通所介護以外のサービスを提供する場合に限る。)には、当該サービスの内容を当該サービスの提供の開始前に当該指定地域密着型通所介護事業者に係る指定を行った市町村長に届け出るものとする。
5  指定地域密着型通所介護事業者が第二十条第一項第三号に規定する第一号通所事業に係る指定事業者の指定を併せて受け、かつ、指定地域密着型通所介護の事業と当該第一号通所事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、市町村の定める当該第一号通所事業の設備に関する基準を満たすことをもって、第一項から第三項までに規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
第四節 運営に関する基準
(心身の状況等の把握)
第二十三条  指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、利用者に係る指定居宅介護支援事業者が開催するサービス担当者会議等を通じて、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。
(利用料等の受領)
第二十四条  指定地域密着型通所介護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定地域密着型通所介護を提供した際には、その利用者から利用料の一部として、当該指定地域密着型通所介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額から当該指定地域密着型通所介護事業者に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2  指定地域密着型通所介護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定地域密着型通所介護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、指定地域密着型通所介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3  指定地域密着型通所介護事業者は、前二項の支払を受ける額のほか、次の各号に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができる。
一  利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域に居住する利用者に対して行う送迎に要する費用
二  指定地域密着型通所介護に通常要する時間を超える指定地域密着型通所介護であって利用者の選定に係るものの提供に伴い必要となる費用の範囲内において、通常の指定地域密着型通所介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額を超える費用
三  食事の提供に要する費用
四  おむつ代
五  前各号に掲げるもののほか、指定地域密着型通所介護の提供において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められる費用
4  前項第三号に掲げる費用については、別に厚生労働大臣が定めるところによるものとする。
5  指定地域密着型通所介護事業者は、第三項の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、利用者の同意を得なければならない。
(指定地域密着型通所介護の基本取扱方針)
第二十五条  指定地域密着型通所介護は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その目標を設定し、計画的に行われなければならない。
2  指定地域密着型通所介護事業者は、自らその提供する指定地域密着型通所介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
(指定地域密着型通所介護の具体的取扱方針)
第二十六条  指定地域密着型通所介護の方針は、次に掲げるところによるものとする。
一  指定地域密着型通所介護は、利用者が住み慣れた地域での生活を継続することができるよう、地域住民との交流や地域活動への参加を図りつつ、利用者の心身の状況を踏まえ、妥当適切に行うものとする。
二  指定地域密着型通所介護は、利用者一人一人の人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割を持って日常生活を送ることができるよう配慮して行うものとする。
三  指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、次条第一項に規定する地域密着型通所介護計画に基づき、漫然かつ画一的にならないように、利用者の機能訓練及びその者が日常生活を営むことができるよう必要な援助を行うものとする。
四  指定地域密着型通所介護従業者は、指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行うものとする。
五  指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、介護技術の進歩に対応し、適切な介護技術をもってサービスの提供を行うものとする。
六  指定地域密着型通所介護事業者は、常に利用者の心身の状況を的確に把握しつつ、相談援助等の生活指導、機能訓練その他必要なサービスを利用者の希望に添って適切に提供する。特に、認知症(法第五条の二に規定する認知症をいう。以下同じ。)である要介護者に対しては、必要に応じ、その特性に対応したサービスの提供ができる体制を整えるものとする。
(地域密着型通所介護計画の作成)
第二十七条  指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて、機能訓練等の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した地域密着型通所介護計画を作成しなければならない。
2  地域密着型通所介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成しなければならない。
3  指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、地域密着型通所介護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない。
4  指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、地域密着型通所介護計画を作成した際には、当該地域密着型通所介護計画を利用者に交付しなければならない。
5  指定地域密着型通所介護従業者は、それぞれの利用者について、地域密着型通所介護計画に従ったサービスの実施状況及び目標の達成状況の記録を行う。
(管理者の責務)
第二十八条  指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、当該指定地域密着型通所介護事業所の従業者の管理及び指定地域密着型通所介護の利用の申込みに係る調整、業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に行うものとする。
2  指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、当該指定地域密着型通所介護事業所の従業者にこの節の規定を遵守させるため必要な指揮命令を行うものとする。
(運営規程)
第二十九条  指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護事業所ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。
一  事業の目的及び運営の方針
二  従業者の職種、員数及び職務の内容
三  営業日及び営業時間
四  指定地域密着型通所介護の利用定員
五  指定地域密着型通所介護の内容及び利用料その他の費用の額
六  通常の事業の実施地域
七  サービス利用に当たっての留意事項
八  緊急時等における対応方法
九  非常災害対策
十  その他運営に関する重要事項
(勤務体制の確保等)
第三十条  指定地域密着型通所介護事業者は、利用者に対し適切な指定地域密着型通所介護を提供できるよう、指定地域密着型通所介護事業所ごとに従業者の勤務の体制を定めておかなければならない。
2  指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護事業所ごとに、当該指定地域密着型通所介護事業所の従業者によって指定地域密着型通所介護を提供しなければならない。ただし、利用者の処遇に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。
3  指定地域密着型通所介護事業者は、地域密着型通所介護従業者の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。
(定員の遵守)
第三十一条  指定地域密着型通所介護事業者は、利用定員を超えて指定地域密着型通所介護の提供を行ってはならない。ただし、災害その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りではない。
(非常災害対策)
第三十二条  指定地域密着型通所介護事業者は、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連携体制を整備し、それらを定期的に従業者に周知するとともに、定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。
(衛生管理等)
第三十三条  指定地域密着型通所介護事業者は、利用者の使用する施設、食器その他の設備又は飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じなければならない。
2  指定地域密着型通所介護事業者は、当該指定地域密着型通所介護事業所において感染症が発生し、又はまん延しないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(地域との連携等)
第三十四条  指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、指定地域密着型通所介護事業所が所在する市町村の職員又は当該指定地域密着型通所介護事業所が所在する区域を管轄する法第百十五条の四十六第一項に規定する地域包括支援センターの職員、地域密着型通所介護について知見を有する者等により構成される協議会(以下この項において「運営推進会議」という。)を設置し、おおむね六月に一回以上、運営推進会議に対し活動状況を報告し、運営推進会議による評価を受けるとともに、運営推進会議から必要な要望、助言等を聴く機会を設けなければならない。
2  指定地域密着型通所介護事業者は、前項の報告、評価、要望、助言等についての記録を作成するとともに、当該記録を公表しなければならない。
3  指定地域密着型通所介護事業者は、その事業の運営に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携及び協力を行う等の地域との交流を図らなければならない。
4  指定地域密着型通所介護事業者は、その事業の運営に当たっては、提供した指定地域密着型通所介護に関する利用者からの苦情に関して、市町村等が派遣する者が相談及び援助を行う事業その他の市町村が実施する事業に協力するよう努めなければならない。
5  指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護事業所の所在する建物と同一の建物に居住する利用者に対して指定地域密着型通所介護を提供する場合には、当該建物に居住する利用者以外の者に対しても指定地域密着型通所介護の提供を行うよう努めなければならない。
(事故発生時の対応)
第三十五条  指定地域密着型通所介護事業者は、利用者に対する指定地域密着型通所介護の提供により事故が発生した場合は、市町村、当該利用者の家族、当該利用者に係る指定居宅介護支援事業者等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2  指定地域密着型通所介護事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならない。
3  指定地域密着型通所介護事業者は、利用者に対する指定地域密着型通所介護の提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。
4  指定地域密着型通所介護事業者は、第二十二条第四項の指定地域密着型通所介護以外のサービスの提供により事故が発生した場合は、第一項及び第二項の規定に準じた必要な措置を講じなければならない。
(記録の整備)
第三十六条  指定地域密着型通所介護事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2  指定地域密着型通所介護事業者は、利用者に対する指定地域密着型通所介護の提供に関する次の各号に掲げる記録を整備し、その完結の日から二年間保存しなければならない。
一  地域密着型通所介護計画
二  次条において準用する第三条の十八第二項に規定する提供した具体的なサービスの内容等の記録
三  次条において準用する第三条の二十六に規定する市町村への通知に係る記録
四  次条において準用する第三条の三十六第二項に規定する苦情の内容等の記録
五  前条第二項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
六  第三十四条第二項に規定する報告、評価、要望、助言等の記録
(準用)
第三十七条  第三条の七から第三条の十一まで、第三条の十三から第三条の十六まで、第三条の十八、第三条の二十、第三条の二十六、第三条の三十二から第三条の三十六まで、第三条の三十九及び第十二条の規定は、指定地域密着型通所介護の事業について準用する。この場合において、第三条の七第一項中「第三条の二十九に規定する運営規程」とあるのは「第二十九条に規定する重要事項に関する規程」と、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「地域密着型通所介護従業者」と、第三条の三十二中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「地域密着型通所介護従業者」と読み替えるものとする。

個別機能訓練加算Q&A

通所介護を開業して、運営してくためには各種の「加算」の取得が重要になります。

「加算」とは、一定の算定要件を満たす場合に介護報酬の基本部分に上乗せされる報酬のことです。

「加算」を取得することで、通所介護の売上がUPします。

その各種「加算」の中でも重要なのが「個別機能訓練加算」です。

近年、病院などから早期退院して在宅復帰した後、機能訓練(リハビリ)の場を求める高齢者などのニーズを受け止める場として、通所介護に対する需要が高まっています。

そのような需要を受けて、機能訓練(リハビリ)特化型のデイサービスも増えています。

個別機能訓練加算については、顧問先のデイサービスからのご質問も多いです。

通所介護開業予定の方は、どのような条件で個別機能訓練加算が取得できるのか、算定要件を予め理解した上で、必要な人員を開業時からに揃えておくという発想が重要になります。

そこで、個別機能訓練加算についてよくある質問をまとめした。

-スポンサードリンク-



Q 個別機能訓練加算(Ⅰ)とは何ですか?

個別機能訓練加算(Ⅰ)は、常勤専従の機能訓練指導員を配置し、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう複数メニューから選択できるプログラムの実施が求められ、座る・立つ・歩く等ができるようになるといった身体機能の向上を目指すことを中心に行われるものです。

Q.個別機能訓練加算(Ⅱ)とは何ですか?

個別機能訓練加算(Ⅱ)は、専従の機能訓練指導員を配置し、利用者が居宅や住み慣れた地域において可能な限り自立して暮らし続けることができるよう、身体機能の向上を目的として実施するのではなく、①体の働きや精神の働きである「心身機能」、②ADL・家事・職業能力や屋外歩行といった生活行為全般である「活動」、③家庭や社会生活で役割を果たすことである「参加」といった生活機能の維持・向上を図るために、機能訓練指導員が訓練を利用者に対して直接実施するものです。

生活機能の維持・向上のための訓練を効果的に実施するためには、実践的な訓練を反復して行うことが中心となるため、身体機能を向上とすることを目的とした機能訓練とは異なるものであることに注意してください。

実際の生活上の様々な行為を構成する実際的な行動そのものや、それを模した行動を反復して行うことにより、段階的に目標の行動ができるようになることを目指すことになることから、事業所内であれば実践的訓練に必要な浴室設備、調理設備・備品等を備えるなど、事業所内外の実地的な環境下で訓練を行うことが望ましいです。

従って、例えば、単に「関節可動域訓練」「筋力増強訓練」といった身体機能向上を中心とした目標ではなく、「週に1回、囲碁教室に行く」といった具体的な生活上の行為の達成が目標となります。

また、居宅における生活行為(トイレに行く、自宅の風呂に一人で入る、料理を作る、掃除・洗濯をする等)、地域における社会的関係の維持に関する行為(商店街に買い物に行く、孫とメールの交換をする、インターネットで手続きをする等)も目標となり得るものであることに留意してください。

Q.個別機能訓練加算(Ⅰ)と(Ⅱ)は何が違うのですが?

個別機能訓練加算(Ⅰ)と(Ⅱ)要件の違いで混乱しやすい点を表にしました。参考にしてください。ここを理解していないと、適切に加算が取得できませんので注意してください。

個別機能訓練加算の算定要件の違い

比較のポイント 個別機能訓練加算(Ⅰ) 個別機能訓練加算(Ⅱ)
訓練の主たる目的は? 利用者の自立の支援と日常生活の充実に資する。 身体機能そのものの回復を主たる目的とする訓練ではない。
残存する身体機能を活用して生活機能の維持・向上を図る。
適切なアセスメントを経て利用者のADL及びIADLの状況を把握して目標を設定する。
目標については、利用者又は家族の意向及び利用者を担当する介護支援専門員の意見も踏まえて策定する。
機能訓練指導員は常勤でなければならないか? 常勤でなければならない。
→非常勤の理学療法士等だけが配置されている曜日については、加算の対象とはならない。(この場合でも、個別機能訓練加算(Ⅱ) の要件に該当している場合は、その算定対象となる。)
非常勤でも可。常勤・非常勤の別は問わない
→例えば、一週間のうち特定の曜日だけ理学療法士等を配置している場合は、その曜日において理学療法士等から直接訓練の提供を受けた利用者のみが当該加算の算定対象となる。
機能訓練指導員は、サービス提供時間を通じて専従しなければならないか? サービス提供時間を通じて専従。 個別機能訓練計画の策定及び機能訓練を行う実施時間を踏まえて配置
サービス提供時間帯を通じて専従することまでは求められていない
だれが機能訓練を実施するのか? 機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員その他の職種の者が共同して機能訓練を行っている。 理学療法士等の有資格者である機能訓練指導員が直接行う。
訓練を受ける利用者の状況は? 利用者が選択した項目ごとにグループにわかれて活動 5人程度以下の小集団
共通の要件 機能訓練指導員等が利用者の居宅を訪問した上で、個別機能訓練計画を作成し、その後3月ごとに1回以上、利用者の居宅を訪問した上で、利用者又はその家族に対して、機能訓練の内容と個別機能訓練計画の進捗状況等を説明し、訓練内容の見直し等
を行っていること。
平成27年4月の介護報酬改定により、居宅への訪問が要件として追加されました。
-スポンサードリンク-



<表に関する補足コメント>
※ 個別機能訓練加算Ⅱは、個別機能訓練加算Ⅰと異なり、理学療法士等の配置について、常勤の配置は要件とされておらず(非常勤の機能訓練指導員の配置でも算定可)、また、その配置時間について、サービス提供時間帯を通じて配置することも要件とされていません。
※ 個別機能訓練加算Ⅰを算定する場合、機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員、その他の職種の者が共同して、利用者ごとに個別機能訓練計画を作成し、当該計画に基づき、計画的に機能訓練を行っていることとされています(⇒多職種協働で利用者ごとに計画を作成した上で機能訓練を実施していれば、理学療法士等による直接の訓練の提供までは要件とされていません)が、個別機能訓練加算Ⅱを算定する場合、理学療法士等から直接訓練の提供を行わなければならず、直接訓練の提供を行った利用者に対してのみ加算の算定が可能です。

なお、個別機能訓練加算Ⅰ及びⅡのいずれについても、資格を有する機能訓練指導員の配置があった場合にのみ加算の算定が可能であり、また、看護職員が当該加算に係る機能訓練指導員としての職務に従事する場合、機能訓練指導員として職務に従事した時間は、看護職員としての人員基準の算定に含めません。

※ 個別機能訓練加算Ⅰについては、グループの人数の規定はありませんが、個別機能訓練加算Ⅱについては、類似の目標を持ち、同様の訓練内容が設定された五人程度以下の小集団で行うことが要件とされています。
※ 個別機能訓練加算Ⅱの目標設定については、適切なアセスメントを経て利用者のADL及びIADLの状況を把握し、日常生活における生活機能の維持・向上に関する目標を利用者ごとに適切に設定する必要があります。

<参考>

別に厚生労働大臣が定める基準の内容は次のとおり。
通所介護費における個別機能訓練加算の基準
イ個別機能訓練加算(Ⅰ) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。
⑴ 指定通所介護を行う時間帯を通じて、専ら機能訓練指導員の職務に従事する常勤の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師又はあん摩マッサージ指圧師(以下この号において「理学療法士等」というを一名以上配置していること。
⑵ 個別機能訓練計画の作成及び実施において利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう複数の種類の機能訓練の項目を準備し、その項目の選択に当たっては、利用者の生活意欲が増進されるよう利用者を援助し、心身の状況に応じた機能訓練を適切に行っていること。
⑶ 機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員その他の職種の者(以下この号において「機能訓練指導員等」という)が共同して、利用者ごとに個別機能訓練計画を作成し、当該計画に基づき、計画的に機能訓練を行っていること。
⑷ 機能訓練指導員等が利用者の居宅を訪問した上で、個別機能訓練計画を作成し、その後三月ごとに一回以上、利用者の居宅を訪問した上で、当該利用者又はその家族に対して、機能訓練の内容と個別機能訓練計画の進捗状況等を説明し、訓練内容の見直し等を行っていること。
ロ個別機能訓練加算(Ⅱ) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。
⑴ 専ら機能訓練指導員の職務に従事する理学療法士等を一名以上配置していること。
⑵ 機能訓練指導員等が共同して、利用者の生活機能向上に資するよう利用者ごとの心身の状況を重視した個別機能訓練計画を作成していること。
⑶ 個別機能訓練計画に基づき、利用者の生活機能向上を目的とする機能訓練の項目を準備し、理学療法士等が、利用者の心身の状況に応じた機能訓練を適切に提供していること。
⑷ イ⑷に掲げる基準に適合すること。

Q.個別機能訓練加算(Ⅰ)と(Ⅱ)は並行して行っていいのか?


並行して行っても差し支えありません。

個別機能訓練加算(Ⅰ)については、身体機能の向上を目指すことを中心として行われるものですが、個別機能訓練加算(Ⅰ)のみを算定する場合であっても、並行して生活機能の向上を目的とした訓練を実施することを妨げるものではありません。

個別機能訓練加算(Ⅰ)を算定している者であっても、別途個別機能訓練加算(Ⅱ)に係る訓練を実施した場合は、同一日であっても個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定できますが、この場合にあっては、個別機能訓練加算(Ⅰ)に係る常勤専従の機能訓練指導員は、個別機能訓練加算(Ⅱ)に係る機能訓練指導員として従事することはできず、別に個別機能訓練加算(Ⅱ)に係る機能訓練指導員の配置が必要です。

また、それぞれの加算の目的・趣旨が異なることから、それぞれの個別機能訓練計画に基づいた訓練を実施する必要があります。

Q.個別機能訓練加算(Ⅰ)と個別機能訓練加算(Ⅱ)を併算定する場合、1回の居宅訪問で、いずれの要件も満たすことになりますか?


個別機能訓練加算(Ⅰ)と個別機能訓練加算(Ⅱ)を併算定する場合、それぞれの算定要件である居宅訪問による居宅での生活状況の確認は、それぞれの加算を算定するために別々に行う必要はありません。

なお、それぞれの加算で行うべき機能訓練の内容は異なることから、両加算の目的、趣旨の違いを踏まえた上で、個別機能訓練計画を作成する必要があります。

Q 居宅を訪問するのは、利用者宅へ送迎をした後そのまま職員が残り、生活状況を確認することでも認められますか?

A 認められます。

Q 個別機能訓練計画の作成及び居宅での生活状況の確認について、「その他の職種の者」は、機能訓練指導員、看護職員、介護職員又は生活相談員以外に、どのような職種を想定しているのですか?


個別機能訓練計画については、多職種共同で作成する必要があります。
このため、個別機能訓練計画作成に関わる職員であれば、職種にかかわらず計画作成や居宅訪問を行うことができるため、機能訓練指導員以外がこれらを行っても差し支えありません。

Q 個別機能訓練計画作成者と居宅の訪問者は同一人物でなくてもよいのでしょうか?

A

3月に1回以上、居宅を訪問し、生活状況を確認する者は、毎回必ずしも同一人物で行う必要はありません。

Q  居宅を訪問している時間は、人員基準上、必要な配置時間に含めて良いのでしょうか?

個別機能訓練加算(Ⅰ)で配置する常勤・専従の機能訓練指導員は、個別機能訓練計画におけるプログラムに支障がない範囲において、居宅を訪問している時間も配置時間に含めることができます。
生活相談員については、今回の見直しにより、事業所外における利用者の地域生活を支えるための活動が認められるため、勤務時間として認められます。

-スポンサードリンク-



通所介護(デイサービス)開業の創業動機の書き方

創業動機は施設のコンセプト・特色につながる

創業動機とは、あなたが通所介護・デイサービスを立ち上げたいと思った理由のことです。
最初は漠然とした気持ちかもしれませんが、創業動機を自分なりに整理して明確に意識することで、作りたい通所介護・デイサービスのイメージも明確になってくるのです。
創業動機は「どのような通所介護・デイサービスを作りたいのか?」というコンセプトにもつながるあなたの想い・理念とも言えます。

-スポンサードリンク-



なぜ創業動機が重要なのか?

日本政策金融公庫にせよ、制度融資にせよ、融資申請の事業計画書(創業計画書)のフォーマットの最初の部分には、「創業の動機」を記入する項目があります。金融機関は、なぜ創業動機を書かせようとするのでしょうか。

それは、融資申請者が「資金をきちんと返してくれる可能性の高い人」であるかどうかを判断するためです。

金融機関としては融資した資金を確実に返済してもらう必要がありますので、通所介護・デイサービス経営の成功可能性が高い事業者に融資をする必要があります。

実際に通所介護・デイサービスを開業するまでは、その人が通所介護・デイサービス経営に成功するかどうかは分かりませんが、計画的に開業の準備をしてきた人ほど成功の可能性が高いはずだと金融機関は考えます。

また、金融機関は多くの企業を見ていますので、「経営」というものが決して甘いものではないと理解しています。どんなに計画的に開業準備をしてきたとしても、事業者が苦しい状況に陥ることは当然あり得ることも理解しています。

そのため、苦しい状況に陥ったとしても諦めずに通所介護・デイサービスを経営していくだけの熱意があると思われる事業者を選別して融資をする必要があります。

創業動機でアピールすべきポイント

金融機関が融資の可否を決める審査材料として「創業動機」の記入を要求している理由を考えれば、融資申請者が「創業動機」として書くべき内容・アピールするべきポイントは自ずと決まります。

創業動機に書くべき内容は、金融機関側が求める人物像(資金の返済可能性が高そうに見える人)を満たしていることを示す内容です。

別な言い方をすれば、融資の申請者が、単なる思い付きや軽い気持ちでの開業ではなく、介護事業者としての社会的使命感や強い想いがあって計画的に通所介護・デイサービスを開業しようとしているということが金融機関に伝わるように創業動機を書く必要があります。

そのためには、まずは3つのポイントに即して自分の経験等を書きだして整理するのがコツです。

①「きっかけ・背景」

これは、昔を振り返って考えたときに、「あの時、あの出来事がなければ、通所介護・デイサービスを開業したいと思っている今の自分は存在しなかったはずだ」というきっかけ・転機・背景を書きます。

介護業界や通所介護・デイサービスに興味を持ったきっかけを記述する部分と言ってもいいでしょう。人によって様々なきっかけ・背景があるはずですので、そのきっかけを書きます。

②「これまでの経験」

これは、①の「きっかけ・背景」(過去)から現在までどのように過ごしてきたのか、介護業界に興味を持ってから、どのようにあなたが過ごしてきたかです。
この内容は職務経歴や保有資格の有無を記入する項目と重複しますが差し支えありません。 

特に介護・医療関係の職に携わっていた方にとっては積極的なアピールポイントです。例えば、
・看護師として病院に勤務していた
・通所介護・デイサービスの管理者を務めていた
・地域包括支援センターで相談員を務めていた
などの具体的な経験を勤務年数と共に書きだしてください。

③通所介護・デイサービス開業に踏み切った理由

この部分は、どのような通所介護・デイサービスを目指して開業するのか、開業者としての志が含まれる部分です。
通所介護・デイサービスを開業されるみなさんは、これまでの経験の中で既存の通所介護・デイサービスの質・内容に不満を感じることがあったはずです。

「自分なら、もっと利用者に喜ばれる通所介護・デイサービス、利用者が必要としている通所介護・デイサービスを提供できるのに…」という気持ちです。

既存の通所介護・デイサービスでは地域社会の需要を十分に満たすことができないと気がついたからこそ、自分なりの理想の通所介護・デイサービス立ち上げを考え始めたはずです。その気持ちを書けばいいのです。

別な言い方をすれば、「地域で必要とされているにもかかわらず、地域で足りない介護サービスを、自分が通所介護・デイサービスを開業して補う必要があると気が付いた」という趣旨の内容が開業に踏み切った理由になります。

例えば、昨今ではリハビリ(機能訓練)専門通所介護・デイサービスが流行りで、数も増えています。

しかし、利用者の障害(症状)の種類によっては、適切な機能訓練を実施してくれる通所介護・デイサービスが地域に存在せずに困っている方もまだまだ多いです。

自分の経験からそのような社会的ニーズに気がついて、適切な機能訓練を提供できる通所介護・デイサービス立ち上げを決意したのであれば、金融機関にとっても納得しやすい開業理由と言えます。

-スポンサードリンク-



以上の3つのポイントを意識して創業を動機を書いた実例は以下のようになります。
開業される皆さんの気持ちに即して、もっと詳しく書いて頂いても差し支えありません。

日本政策金融公庫の創業融資の審査に受かった創業動機の実例

①「きっかけ・背景」の部分

人と直接ふれあい充実感を得られる職業に憧れて看護師を目指し、国家試験合格後、看護師として病院に勤務していました。
その後、勤務先の病院系列の通所介護事業所に異動となり、管理者を務めることになったのが自分の中での大きな転機です。

②「これまでの経験」の部分

介護業界でのやりがいと使命感から一生懸命仕事に取り組み、介護事業所の管理者として勤務する傍らで、定期的に自治体と介護事業者間の勉強会を開催するようになりました。
その経験の中で、現在の介護サービスの提供方法等の問題点を強く意識するようになり、自分で介護事業所を立ち上げれば、より利用者のニーズを捉えた介護サービスを提供できるのではないかと考えるようになりました。

③「開業に踏み切った理由」部分

数年前に最愛の両親の最期を看取り、サービス提供者の立場からではなく、「利用者の家族の立場」から高齢者とその家族を支える介護事業所の重要性を改めて痛感しました。同時に、既存の介護事業所のあり方の問題点も明確になり、理想の介護事業所立ち上げへ意思が明確になりました。このたび、一定額の自己資金が貯まったことや、勤務先の上司からの応援もあり職場を円満に退職できたことから、通所介護事業所の開業を決意しました。

-スポンサードリンク-



通所介護(デイサービス)におけるプログラムの作り方

在宅生活を継続するためのプログラム

通所介護(デイサービス)開業に際して、利用者に選ばれる施設になるために重要なのが、プログラムの特色です。

デイサービスにおいては、事業所としてのコンセプトや設備等の条件を考慮したうえで、食事、入浴、レクリエーション、機能訓練、歓談といったメニューを積み上げて、1日のプログラムを作成します。

このプログラムの開始から終了までがサービス提供時間と呼ばれ、事業所がその単位の中で介護保険の給付対象となるサービスを提供します。

デイサービスの利用者は、心身機能が低下し、在宅生活において何らかの課題を抱えています。そのような利用者の課題と向き合い、利用者の笑顔を引き出すことが、デイサービスの役割です。

したがって、「在宅生活を継続していくための課題をどのように改善していくのか」という視点が、デイサービスのプログラム構成には求められます。

-スポンサードリンク-



通所介護計画に従ったサービスを提供

デイサービスの管理者は、利用者ごとに通所介護計画を作成し、交付しなければなりません。

その際、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて、機能訓練などの目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容など、記載する必要があります。
そして、デイサービスにおいてはこの通所介護計画に従ってサービスを実施することになります。
なお、通所介護計画はケアマネジャーが作成した居宅サービス計画に沿った内容でなければなりませんので注意が必要です。

ワンポイントアドバイス!

管理者は通所介護計画の作成に当たって、その内容について利用者に対して説明し、利用者の同意を得なければなりません。

通所介護計画とプログラムの関係

利用者は一人ひとり異なる課題を抱えてデイサービスを利用します。

そのため、プログラムの中から各利用者の個別ニーズに合うメニューを選び、あなたのデイサービスの特性を活かした通所介護計画を作成しなければなりません。

事業者が適切な通所介護計画を作成するためには、1日のプログラムを構成する各メニューの目的や対象者、注意点などを明確に把握している必要があります。

例えば、プログラムの中に「カラオケ」というメニューがあるとします。

その場合、メニューの目的は「歌うことによる心肺機能の向上」などが考えられます。

その目的を事業者として明確把握しているからこそ、そのメニューを必要としている利用者に選択され、提供されることになります。

なお、デイサービスに期待される大きな役割として、他者との交流が挙げられます。

しかし、だからといって常に利用者同士が協力して行うメニューが望ましいというわけではありません。

集団活動によるメニューだけではなく、個人で自由に行えるメニューもプログラムの中に用意しておくと、利用者の個別のニーズに沿った幅広いサービス提供が行えます。

-スポンサードリンク-



コンセプトを組み合わせてプログラムを作る

デイサービスのプログラムとはすなわち、施設のコンセプト、何を重視したデイサービスなのか?という施設としての「売り」が反映されたものです。
代表的なコンセプトの例としては以下のようなタイプが考えれます。これらをバランスよく、複数のコンセプトを取り入れる施設もあれば、入浴や機能訓練を重視し、そのコンセプトに特化した施設もあります。

食事

栄養状態の改善は、高齢者の心身機能維持の基本。食事内容自体が栄養バランスの取れたものであること以外にも、嚥下のサポートも重要。食欲が衰えがちな高齢者も、みんなと楽しく食事ができれば食欲も増す。

入浴

入浴自体が、利用者にとっての喜び・楽しみであることも多い。体に不自由を抱える利用者が安全に入浴できることで、体を清潔にして健康増進を図る。介助に際しては利用者の羞恥心にも配慮が必要

機能訓練(リハビリ)

病院などから、早期退院して在宅復帰した後、機能訓練の場を求める高齢者などのニーズを受け止める場として、期待が高まっている。機能訓練のみで食事や入浴を提供しない事業所も増えている

レクリエーション

各利用者の趣味、特技、職歴などに合わせた個別のレクリエーションの実施は、利用者の自信や生きがいにもつながる。利用者が集団で行うレクリエーションの場合は他者との交流には最適。

和み

生活環境が変わることによって心身に及ぼす悪影響(リロケーションダメージ)を軽減するために、利用者の住み慣れた環境(民家など)に近い雰囲気を演出する。精神状態が不安定になりがちな利用者に配慮。

外出をプログラムに取り入れる場合の注意

そもそも介護保険法上、通所介護は施設内でサービスを提供することが想定されています。そのため、外出をプログラムの中に取り入れる場合は注意が必要です。

デイサービスにおける外出の取り扱いについては、厚生労働省の「解釈通知」(老企第25号)で明らかにされています。

解釈通知によると、通所介護は事業所内でサービスを提供することが原則であるとしつつも、あらかじめ通所介護計画に位置づけられており、かつ、効果的な機能訓練などのサービスが提供できる場合は、屋外でサービスを提供することができるとされています。

具体的にいえば、「今日は久しぶりに天気が良いから、どこかにお散歩しましょう」といった場当たり的な外出は認められませんが、計画的に実施する外出は認められることになります。

同時に、外出の目的が、下肢の筋力の向上を図るための効果的な機能訓練などとして、位置づけられている必要があります。

-スポンサードリンク-



デイサービス設備基準マニュアル

デイサービス(通所介護)の設備基準とは?

介護事業者指定を受けてデイサービス(通所介護)を開業するためには、一定の面積を確保した部屋が必要だったり、備品が必要になったりします。これを設備基準といいます。

自治体からデイサービス(通所介護)の指定を受けるためには、定められた設備基準を満たしている必要があります。そのため、事業を行う予定エリア内(商圏候補地域)で、気に入った店舗候補となる物件を見つけた場合、契約前に、その物件の構造などを確認します。

デイサービス(通所介護)の設備基準の詳細は、自治体によって取り扱いが異なることがあるため、賃貸契約を締結する前に、指定申請の窓口でこの物件が設備基準を満たしているかどうか必ず確認する必要があります。
窓口を訪れる際は、必ず候補物件の図面を取り寄せ、間取り図を作成して持参しましょう。以下、設備基準のポイントをご説明します。

-スポンサードリンク-



食堂と機能訓練室は兼用も可能

「食堂及び機能訓練室」とは、食事の提供を行う部屋と、デイサービス(通所介護)の目的の1つである利用者の機能回復のための訓練を行う部屋のことです。全てのデイサービス(通所介護)が、必ず備えなければなりません。

食堂及び機能訓練室は、食事の提供と機能訓練の実施に支障がない限りは兼用することができます。

なお、食堂及び機能訓練室には面積の要件があり、利用者1名あたり3㎡の広さを確保する必要があります。

面積の算定方法は自治体により異なる

デイサービス(通所介護)の定員を10名とするのであれば、30㎡以上の部屋を確保しなければなりません。ただし、この面積の算定方法は、自治体によって異なることがあります。

例えば、食器棚や冷蔵庫のような常設家具の置かれた部分は、面積として含めない取り扱いをしている自治体があります。

また、キッチンスペースに関しても注意が必要です。キッチンの部分を面積に含めないとする自治体や、さらにはキッチン部分だけでなく、その周囲60㎝から1m程度の範囲も面積に含めないといった取り扱いをしている場合もありますので注意が必要です。

民家型デイサービスの注意点

民家型のデイサービスにも注意すべきことがあります。死角のある狭い部屋をつなげたり、多くの狭い部屋をつなげるなどして面積を確保することは、認められない場合があります。
食堂及び機能訓練室は、必要な面積より1~2割広めの部屋を確保できる物件を選ぶことをおすすめします。

机と椅子は定員分用意する

食堂及び機能訓練室には、定員分の机と椅子が必ず必要とされます。
ただし、机については定員数と同じ数が必要というわけではありません。例えば4人掛け程度の机が3卓あれば認められたりします(基本的には定員全員が一度に利用できればよいということです。自治体の判断もあるので、確認が必要です)。

広さ(面積)よりも注意すべきこと

食堂及び機能訓練室に関しては、面積の要件さえクリアできれば、広さについてさほど心配することはありません。
むしろ、注意すべき点が他にあります。それは、転倒事故への対策と防災です。利用者の転倒の可能性と防災面を考慮し、床は全て滑りにくく、かつ軟らかく、さらに燃えにくい加工をしておくべきです。

消防署からの指導もある

デイサービスの設備については、単に介護事業者の指定基準の観点だけが問題になるのではありません。

消防上の問題もあります。デイサービス開業の先立って、管轄の消防署に行けば設備について指導を受けます。

例えば、床等にカーペットを敷くことも多いはずです。その際も、燃えにくい防火カーペットを選択するように指導されたり、カーテンについても燃えにくい防火カーテンを選択するように指導されたりします。

ここ数年を見ても、各地の介護施設の火災で、入居者が亡くなったといった事例がいくつか起きています。そういった事情を受けて、消防署のチェックも厳しくなってきています。利用者の安全確保の観点から必要な措置と心得ておきましょう。

-スポンサードリンク-



静養室の役割と設備基準

「静養室」とは、その名の通り利用者が静養できる部屋のことです。全てのデイサービスが、必ず備えなければなりません。
少なくとも1人以上が静養できるスペースを確保したうえで、ベッド(布団でも可)を置かなければなりません。
また、遮蔽物を設置するなどして、室内のプライバシーを確保する必要があります。

この静養室についても、自治体によって設備基準の取り扱いが異なる場合あります。
基本的には、1室を確保またはカーテンやパーテーションで区切って内部を見ることができないようにすることが必要ですが、自治体によっては完全な1室を確保しなければ認められないこともあります。
女性の利用者が利用することも考えれば、設備基準にないとしても、よりプライバシーに配慮された造りが理想といえるでしょう。

静養室は2階に設置できない場合がある

、民家を活用したデイサービスなど2階建ての事業所では、静養室を2階に設置することが認められない場合もあり、注意が必要です。
これは、利用者が2階へ上がる際に、転倒や転落などの事故が起きる可能性を考慮しているだけではありません。
車椅子の利用者で2階へ上がることができない人がいた場合、全ての利用者が公平に静養室を利用できなくなるというこ理由から認められない場合があります。

相談室の役割と設備基準

「相談室」とは利用者やその家族、ケアマネジャー等との相談や会議などに利用する部屋のことです。全てのデイサービスが、必ず備えなければなりません。話しやすい造りで、プライバシーの確保に配慮する必要があります。

遮蔽物を設置するなどして、相談の内容が漏れないように配慮する必要があります。
自治体によって設備基準が異なることがあり、カーテンやパーテーションで区切って内部を見ることができないようにすることで認められることもあれば、完全な1室を確保しなければ認められないこともあります。

事務室の役割と設備基準

「事務室」とはデイサービスの事務を執り行う部屋のことです。全てのデイサービスが、必ず備えなければなりません。
通常のオフィスの席と同様、機能性重視が基本です。机と電話、パソコン、複合機などが効率よく置ける必要があり、さらに、鍵付きの書庫も必ず必要な備品です(個人情報保護の観点からも、外部や室内の他の空間から内部が見えない構造のものがおすすめ。)。

-スポンサードリンク-



デイサービス開業地域(立地・商圏)選定6つのポイント

商圏候補地域を複数の観点から調査

デイサービス(通所介護)の商圏のことを「実施地域」と言います。デイサービス(通所介護)を開業するためには、デイサービス(通所介護)の開業に適した地域を実施地域に設定する必要があります。
まずはデイサービス(通所介護の開業を予定する候補地域をいくつか選定し、経営に適している地域か否かを以下のような複数の観点から調査しましょう。

  • 人口が増加している地域か?
  • 高齢者の割合の増えているか?
  • 要介護認定者の数は?
  • 競合介護事業者の数は?
  • ケアマネジャーの数は?
  • 効率的な送迎が可能な範囲か?
  • 良い送迎事業者がいるか?

1 人口と高齢者割合の調査

まずは、地域の需要の調査が大切です。
デイサービス(通所介護)を開業する地域は、できるだけ多くの利用者を見込める地域であることが望ましいです。一般的に言えば、地域の人口が多ければ多いほど当然介護の対象となる高齢者の方々の人数も多くなります。
ただし、人口が多くても高齢者の割合が少ない地域もあれば、逆に、人口が少なくても高齢者の割合が多い地域もあります。
また、実際にデイサービス(通所介護)の利用者となる人達を厳密に想定すると、漠然とした「高齢者」ではなく、要介護認定を受けた人達です。そのため、地域における要介護認定者の数も調べておきましょう。

例えば、東京都内の地域別の要介護認定者の数は、東京都福祉保健局が公表している「介護保険事業状況報告」からも調べられます。

2 競合する介護施設の数と位置の調査

人口が多い、あるは高齢者の割合が多い等の理由から実地地域に向いていると思われる地域だったとしても、安心はできません。
競合する介護施設が近くにあったり、密集していたりするような地域は、利用者の奪い合う形となります。そうすると、業績を順調に伸ばすことは難しくなりますので注意が必要です。
また、デイサービス(通所介護)の利用者獲得のために営業対象となるのはケアマネージャーです。実施地域にあるケアマネージャー施設(居宅介護支援事業所)の数は把握しておくべきです。
競合する介護施設やケアマネージャーについては、「介護サービス情報公表システム」などで調査ができます。

3 送迎範囲という視点も忘れずに

実施地域の範囲は、一般的なビジネスにおける「商圏」という意味だけでなく、デイサービス(通所介護)事業者が「送迎義務を負う範囲」という意味もあります。そのため、実施地域の範囲は、遅くとも介護事業者指定申請の際には定めておく必要があります。

むやみに実施地域を広く設定してしまうと、それだけ送迎義務を負う範囲が広くなることを意味しますので、送迎にかかる時間が長くなります。
送迎範囲の拡大によって事業者としての以下のような負担も増加して様々な問題が生じてしまいますので注意が必要です。

  • 送迎がサービス開始時間に遅れて介護報酬が減らされる
  • 送迎スタッフに残業が発生して疲弊、残業代コストも発生
  • 送迎範囲に比例してガソリン代がかかる
  • 送迎範囲に比例して事故の可能性が高まる

また、仮に実施地域を狭く設定しても、実施地域内に河川や踏切(遮断機)等があり、実際の送迎で遠回りが必要になる場合や、通勤の渋滞に巻き込まれやすい場合等は、実際の送迎時間が長くなってしまいますので注意が必要です。

実施地域の設定においては、先に述べたように需要や競合の有無等を調査した上で、利用者の送迎が効率的に行える範囲を実施地域として設定することが重要です。

実施地域設定の1つの目安としては、店舗予定地から往復で30分程度の範囲内に設定することをお勧めします。

4 送迎事業者の有無も確認

デイサービス(通所介護)においては、送迎は必須のサービスです。そのため、「融通の利く、良心的な送迎事業者」が近隣にあれば、心強いです。

要介護者等の送迎を行っている事業者については、自治体が当該地域の送迎事業者の一覧をまとめたパンフレット等を作成している場合もありますので、開業候補地域の自治体にも問い合わせてみましょう。

送迎を外部委託にする予定であれば近隣に良い送迎事業者があるのは必須条件です。
また、利用者の送迎を自社で行う予定であっても、万が一、何らかのアクシデントで自社送迎が困難になった場合に備えて、予め近隣の送迎事業者との交際がある方が安心です。

開業候補地域選定においては、地域の送迎事業者にデイサービス(通所介護)開業予定である旨を伝え、開業後の送迎について対応してもらえるかどうか、料金等の諸条件も含めて相談してみましょう。

5 立地は従業員の通勤利便性も考慮する

具体的な店舗の立地を決めるにあたっては、従業員の通勤の利便性も考慮しましょう。

最寄りの駅から遠い場所など通勤に不便な場所に店舗を構えてしまうと、従業員を募集しても応募がないこともありますし、採用できたとしても定着が悪くなります。

また、従業員に対する通勤手当等の支給が増えることにもつながりますので注意しましょう。

6 実際に地域へ足を運ぶ調査も必要

現代ではインターネットを通じた各種の情報公開が進んでいます。そのため、各自治体等のHPを参照すれば、人口や高齢者の割合等の統計情報の収集は容易な時代になっています。

しかし、当センターがこれまで介護事業者をサポートしてきた経験から言えば、、インターネットの活用だけでなく、実際に店舗候補地域を歩いて道路の状況を確認したり、自治体(役所)や地域包括支援センターに足を運んだりという情報収集も必要だと考えます。

なぜなら、インターネット上には表現されない送迎経路の問題や、地域が抱える課題というものが必ずあるからです。

仮に、自分の生活圏でデイサービス(通所介護)を開業する場合は、自然と地域の実情を知る機会があるはずですので、その点は強みになります、

ある程度開業候補地域が決まった段階で、例えば、実際に当該地域の自治体(役所)に足を運び、「この地域でデイサービス(通所介護)の開業を検討しています」と、福祉課や介護保険課等の担当者に挨拶をして、行政が把握しているその地域における介護の問題や、介護に関連する行政の施策等について直に話しを聞くという機会を持つことは重要です。

行政の担当者との会話の中から、その地域における潜在的な介護需要に気がつくこともあります。

デイサービス開業のための店舗物件の選び方

デイサービス(通所介護)用の物件選びの手順

これからデイサービス(通所介護施設)を開業する方の中には、事業用の物件を探して契約するという作業が初めての方もいると思いますので、物件探しの流れをご説明します。

デイサービス店舗物件を探す場合の基本的な流れは大きく以下の5ステップになります。

1.コンセプトの設定

まずは、これから開業したいデイサービスのコンセプトを明確にします。

どのような地域の、どのようなニーズに応えるデイサービスを立ち上げるのか。それによって店舗に必要な設備の条件が変わってきます。

物件の改装費を抑えるためには、なるべく改装が不要で、コンセプトのイメージに近い物件を見つける必要があります。そのためにはコンセプトを固めることが優先です。

コンセプトが決まったら、出店予定地域の不動産屋を複数訪問し、デイサービス開業のために賃貸物件を探している旨を伝えます。

2.出店地域の複数の不動産業者を訪問する

不動産業者によって、抱えている物件や紹介が得意な分野が異なります。

そのため、複数の業者を訪問することで、介護施設向けの物件に詳しい業者に巡り合える可能性もあります。

3.デイサービス店舗として使用することが許可された物件の紹介を受ける

実は、店舗用として貸し出しを許可されている賃貸物件であっても、通所介護施設としては使用を許可してくれない貸主がいます。

そのため、「貸主がデイサービスの店舗としての使用を許可している物件を紹介して欲しい」と不動産業者に伝えた上で物件を選定することが大切です。

どれだけ好条件の物件でも、貸主から予めデイサービスとしての使用が許可されていないと意味がないので注意が必要です。

4.コンセプトに沿うか、法令の基準を満たすためにどの程度の改装が必要になるかなどを検討する

店舗の候補と成り得る物件を紹介されたら、介護事業者指定申請の窓口や自治体の建築課、都市計画課、消防署などに物件の図面を持参して相談に行くことが必要です。

物件の選定に際しては、以下の5つのポイントを各種管轄の窓口に相談して、大きな問題がないか、改装が少なく済むかどうかなどを確認します。

  1. 物件の構造が介護事業者指定の設備基準に合致しているか
  2. 物件の場所がデイサービスを開業可能な地域かどうか
  3. 物件が建築基準法上適法な手続きを経ているかどうか。
  4. 用途変更の必要性があるかどうか
  5. 消防設備等の設置の必要性があるかどうか。
-スポンサードリンク-



5.コンセプトに沿った物件であり、 法令上も大きな問題もなく、改装も比較的少なくて済むと結論が出る

この段階で正式に物件の賃貸借契約を締結します。

このようなステップを踏まずに見切り発車で物件の契約をしてしまうと、後で大きな改装が必要になって費用が予定より多く発生してしまう等の失敗することになります。

注意してください。

なお、当センターにご依頼を頂いた場合には、このような物件の選定において適宜アドバイスしておりますのでご安心ください。物件の適合性に関して管轄行政の協議も国家資格者が代行いたします。

法改正に対応!「地域密着デイサービスのはじめ方」出版!

2015/04/12

Amazonの高齢化社会部門1位(ベストセラー)獲得!

当センターのノウハウが凝縮された「お年寄りが笑顔になる!地域密着デイサービスのはじめ方」がナツメ社より発売となりました。

アマゾン1位画像HP用t一部切り抜き

デイサービス開業に必要なノウハウだけでなく、小規模通所介護通所介護が地域密着型に移行する等の最近の法改正情報も盛り込んでおります。

まずは独力で開業について勉強したい方にはこちらの書籍がおススメです。

介護事業の専門家がお近くにおらず、自力で手続き等を進めざるを得ない方も全国には多いと思います。

そのような方は、まずは本書を手にとって頂くことで、デイサービス開業は格段にスムーズに進むはずです。

地域社会に貢献する全国のデイサービス開業予定の皆様を、書籍を通じて応援しております。

会社設立時の事業資金調達なら、まずはこちらのサイトへの登録は必須です。
↓ ↓ ↓
日本最大級の起業家&投資家マッチングサイト Founder(ファウンダー)

公庫で融資を断られた介護事業者でも資金調達が可能な「ファクタリング」はご存知ですか?

つなぎ資金が足りない。融資を断られた。すぐに事業資金が必要。

そんな介護施設経営者様でも大丈夫!介護報酬債権(売掛金)を売却して資金繰りを改善。

ファクタリングの活用によって、即日の資金調達も可能です。100万円以上の介護報酬債権があればOKです。信用情報への影響も無し。

利用事業者数10,000社以上。資金繰りの改善で銀行の信頼もアップ。保証人・担保も必要ありません。まずはカンタン10秒無料診断をご利用ください。

当センターが執筆した書籍のご案内

お年寄りが笑顔になる!地域密着デイサービスのはじめ方
当センターの行政書士・社会保険労務士によるノウハウが凝縮された「お年寄りが笑顔になる!地域密着デイサービスのはじめ方」がナツメ社より絶賛発売中です。
  • 地域密着型デイサービスへの移行に関する法改正情報
  • デイサービス開業のための事業計画の立て方
  • 法人設立
  • 物件探し
  • 人員基準・人材の募集の注意点
  • 介護事業者指定申請
  • 創業融資・資金調達ノウハウ
などのポイントを解説しています。 デイサービス開業に必要なノウハウだけでなく、小規模通所介護通所介護が地域密着型に移行する等の最近の法改正情報も盛り込んでおります。

お問い合わせはこちら

介護事業開業サポートセンター@東京・銀座  運営統括責任者
行政書士齋藤史洋事務所
代表 行政書士 齋藤史洋
〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目15-7マック銀座ビル5F
営業時間 原則土日祝日を除く平日9時~17時半
メールフォームから事前にご予約頂ければ、時間外でも面談可能です。

powered by 行政書士アシストWEB / 行政書士向けビジネスブログHP作成 / smartweblab